- 小売売上高は米経済の重要指標。
- 売上高増で株価は上昇傾向、減で下落傾向。
- 毎月の中旬頃(通常は第2週の水曜日か木曜日)に発表。

小売売上高とは?
アメリカの小売売上高とは、アメリカ国内の小売店での商品の販売額の合計のことです。 このデータは、アメリカ経済の状況を把握する上で非常に重要な指標の一つとされています。なぜなら、小売売上高は、消費者の購買意欲を直接的に反映し、経済全体の約7割を占める個人消費の動向を示すからです。
重要な理由
- 経済の健全性を示すバロメーター:
小売売上高が増加している場合、消費者が積極的に商品を購入していることを意味し、経済が活発であることを示唆します。逆に、小売売上高が減少している場合は、消費者の購買意欲が低下していることを意味し、景気後退の兆候と見なされることがあります。 - GDP(国内総生産)への影響:
個人消費はGDPの大部分を占めるため、小売売上高の変動はGDPの成長に大きく影響します。小売売上高の増加はGDPの成長を押し上げ、経済成長に貢献します。 - 企業の業績と雇用への影響:
小売売上高の増加は、小売企業の売上増加、ひいては利益増加につながります。企業の業績が向上すると、雇用が増加し、賃金上昇にもつながる可能性があります。 - 金融政策への影響:
アメリカの中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)は、小売売上高などの経済指標を参考に金融政策を決定します。小売売上高が好調な場合、インフレを抑制するために利上げを行う可能性があります。逆に、小売売上高が低迷している場合は、景気刺激のために利下げを行う可能性があります。

データを見る際のポイント
- 季節変動:
小売売上高は、季節によって変動する傾向があります。例えば、年末商戦がある12月は売上高が大きくなる傾向があります。そのため、前年同月比や季節調整済みのデータを見ることで、より正確なトレンドを把握することができます。 - 耐久消費財と非耐久消費財:
小売売上高は、耐久消費財(自動車、家電製品など)と非耐久消費財(食料品、衣料品など)に分けられます。耐久消費財の売上高は景気に敏感に反応しやすく、非耐久消費財の売上高は比較的安定している傾向があります。それぞれの売上高の動向を見ることで、消費者の消費行動の変化をより詳しく分析できます。 - オンライン販売の増加:
近年、オンライン販売の割合が増加しており、小売売上高のデータもオンライン販売を含めたものが重要になっています。実店舗とオンライン販売の売上高の動向を合わせて見ることで、小売業界全体の状況をより正確に把握できます。

データはどこで見られるか
アメリカの小売売上高のデータは、アメリカ商務省の経済分析局(BEA)やアメリカ合衆国国勢調査局(US Census Bureau)などの政府機関が発表しています。これらの機関のウェブサイトで、最新のデータや過去のデータを確認することができます。
原則として毎月、前月分の速報値が、月の半ば頃(通常は第2週の水曜日か木曜日)に発表されます。
- アメリカ合衆国国勢調査局 – Retail Sales: https://www.census.gov/retail/index.html
- U.S. Department of Commerce: https://www.commerce.gov/

株価への影響
株価は、アメリカの小売売上高の動向に大きく影響を受けます。小売売上高は、消費者の支出を示す重要な指標であり、アメリカ経済の約7割を占める個人消費の健全性を測るバロメーターとなるためです。
小売売上高と株価の基本的な関係
- 小売売上高の増加:
- 消費者が積極的に商品を購入していることを意味し、経済が活発であることを示唆します。
- 企業の売上増加、利益増加への期待が高まり、株価は上昇しやすくなります。
- 特に、消費関連株(小売、アパレル、自動車、家電など)は直接的な恩恵を受けやすく、株価上昇が顕著になる傾向があります。
- 小売売上高の減少:
- 消費者の購買意欲が低下していることを意味し、景気後退の懸念が高まります。
- 企業の業績悪化への懸念から、株価は下落しやすくなります。
- 特に、景気敏感株は影響を受けやすく、株価下落が大きくなる可能性があります。

株価が小売売上高に影響される理由
- 企業業績への影響:
小売売上高は、企業の売上、ひいては利益に直接的に影響します。企業の利益は株価を決定する重要な要素であるため、小売売上高の変動は株価に大きな影響を与えます。 - 経済全体の先行指標:
小売売上高は、GDP(国内総生産)の先行指標と見なされることがあります。消費者の支出は経済活動の重要な部分を占めるため、小売売上高の動向から、将来の経済状況を予測しようとする投資家が多くいます。 - 投資家心理への影響:
小売売上高の発表は、投資家の心理に大きく影響します。好調な小売売上高は、楽観的な投資家心理を強め、株買いを促します。逆に、不調な小売売上高は、悲観的な投資家心理を強め、株売りを促すことがあります。 - 金融政策への影響:
アメリカの中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)は、小売売上高などの経済指標を参考に金融政策を決定します。小売売上高が好調な場合、インフレを抑制するために利上げを行う可能性があり、一般的に利上げは株価にはマイナス要因とされます。逆に、小売売上高が低迷している場合は、景気刺激のために利下げを行う可能性があり、利下げは株価にはプラス要因とされます。

株価への影響を判断する際の注意点
- 市場の期待値:
株価は、発表される小売売上高の数値だけでなく、市場が事前に予測していた数値(市場予想)との比較で大きく変動することがあります。市場予想を上回る好調な結果であれば株価は大きく上昇し、市場予想を下回る不調な結果であれば株価は大きく下落する傾向があります。 - 他の経済指標との組み合わせ:
小売売上高だけでなく、雇用統計、インフレ率、金利など、他の経済指標と合わせて総合的に判断する必要があります。 - 業種や個別企業の状況:
小売売上高全体が好調でも、業種や個別企業の状況によって株価の反応は異なります。例えば、オンライン小売業が好調でも、実店舗中心の小売業は苦戦している場合もあります。

まとめ
アメリカの小売売上高は、株価に大きな影響を与える重要な経済指標です。小売売上高の動向を把握することで、経済全体の状況や株価の方向性を予測する上で役立ちます。投資判断を行う際には、小売売上高だけでなく、他の経済指標や市場の状況も総合的に考慮することが重要です。

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