- 鉱工業生産指数は景気指標: 生産活動を示す数値で、景気を反映します。
- 指数と株価は連動: 指数上昇で株価は上がりやすく、指数低下で株価は下がりやすい傾向があります。

鉱工業生産指数とは?
鉱工業生産指数とは、アメリカ国内の鉱業、製造業、そして電気・ガスなどの公共事業における生産活動の状況を数値化したものです。基準となる年(現在(2025年)は2017年)の生産水準を100として、その後の生産量の変化を指数で表します。 この指数を見ることで、アメリカの産業活動が活発になっているか、停滞しているかを知ることができます。

鉱工業生産指数に含まれる産業
大きく分けて以下の3つの産業部門が含まれています。
- 鉱業
原油・天然ガス採掘、石炭採掘、金属鉱業、非金属鉱物鉱業などが含まれます。地下資源を採掘する産業です。 - 製造業
食品、繊維、化学、鉄鋼、機械、自動車、電気機械、情報通信機器など、幅広い製品を製造する産業が含まれます。私たちの身の回りにある製品を生産する産業です。 - 公共事業
電気、ガス、水道などが含まれます。生活に不可欠なエネルギーやインフラを提供する産業です。
これらの産業の生産量を総合的に指数化したものが鉱工業生産指数となります。製造業が最も大きな割合を占めており、指数の動きに大きな影響を与えます。
何がわかるの?
- 景気動向の把握
鉱工業生産指数は、アメリカ経済全体の景気動向を判断するための重要な指標の一つとされています。生産活動は景気の良し悪しに連動するため、指数の動きを見ることで、景気の現状や今後の見通しを立てるのに役立ちます。 - 速報性
GDP(国内総生産)などの他の経済指標に比べて、鉱工業生産指数は毎月発表されるため、よりタイムリーに経済の状況を把握することができます。 - 産業構造の分析
鉱工業生産指数は、総合指数の他に、産業別や財別に細かく分類された指数も公表されます。これにより、特定の産業や製品分野の生産動向を詳しく分析することも可能です。 - 設備稼働率との関連
鉱工業生産指数と同時に発表される設備稼働率は、生産能力に対して実際にどれくらいの設備が稼働しているかを示す指標です。設備稼働率が上昇すると、企業の設備投資意欲が高まり、インフレの先行指標となることもあります。一般的に、設備稼働率が80%を超えると、設備投資が活発化すると言われています。
どのように見るの?
- 指数の上昇
鉱工業生産指数が上昇している場合、生産活動が活発化していることを意味し、景気拡大の兆候と見られます。 - 指数の低下
鉱工業生産指数が低下している場合、生産活動が停滞していることを意味し、景気後退の懸念が高まります。 - 前月比
通常、前月比での増減率が注目されます。プラス成長であれば生産が増加、マイナス成長であれば生産が減少していることを示します。 - 市場の注目度
鉱工業生産指数は、市場関係者からも非常に注目されており、発表内容によっては金融市場が大きく変動することもあります。
誰が発表しているの?
アメリカの鉱工業生産指数は、連邦準備制度理事会(FRB)によって毎月発表されます。
マネックス証券ー鉱工業生産指数(前月比)
まとめ
鉱工業生産指数は、アメリカ経済の根幹である鉱工業部門の活動状況を示す重要な指標であり、景気動向を把握するために不可欠なデータです。毎月の発表をチェックすることで、アメリカ経済の現状をより深く理解することができます。

株価への影響
鉱工業生産指数が株価に与える影響
- 指数が上昇した場合(生産活動の活発化)
- 景気拡大の期待
鉱工業生産指数の上昇は、アメリカ経済が拡大している、またはこれから拡大するだろうという期待感を投資家に与えます。景気が良くなると、企業の業績向上、ひいては株価上昇につながると考えられます。 - 企業収益の増加
生産活動が活発になるということは、企業の売上や利益が増加する可能性が高いことを意味します。企業業績の向上は、直接的に株価を押し上げる要因となります。 - 投資家心理の改善
景気拡大の兆候は、投資家のリスク選好度を高め、株式市場への資金流入を促す可能性があります。
- 景気拡大の期待
- 指数が低下した場合(生産活動の停滞):
- 景気後退の懸念
鉱工業生産指数の低下は、アメリカ経済が減速している、または後退するのではないかという懸念を投資家に抱かせます。景気後退は、企業業績の悪化、株価下落につながる可能性があります。 - 企業収益の減少
生産活動の停滞は、企業の売上や利益の減少を意味する可能性があり、株価の重荷となります。 - 投資家心理の悪化
景気後退の懸念は、投資家のリスク回避姿勢を強め、株式市場からの資金流出を招く可能性があります。
- 景気後退の懸念

注意点
- 他の要因との組み合わせ
株価は、鉱工業生産指数だけでなく、金利、為替レート、原油価格、地政学リスクなど、様々な要因によって影響を受けます。鉱工業生産指数はあくまで数多くの要因の一つであり、単独で株価の全てを決定するわけではありません。 - 市場の解釈
同じ鉱工業生産指数の変動でも、市場がどのように解釈するかによって株価の反応は異なります。例えば、事前に市場が大幅な悪化を予想していた場合、実際には予想ほど悪くなかったという結果が出れば、株価は上昇に転じることもあります。 - 短期的な変動と長期的なトレンド
鉱工業生産指数は月ごとに変動するため、短期的な株価の変動要因となりえますが、長期的な株価のトレンドは、経済状況や企業業績によって左右されます。
まとめ
鉱工業生産指数は、アメリカ経済の健全性を測る上で重要な指標であり、株価に影響を与える要因の一つです。 指数の上昇は株価にとって追い風となることが多いですが、常に他の経済指標や市場の状況と合わせて総合的に判断することが重要です。

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