【投資初心者向け】地方銀行株に注目! 地域を支える金融機関の魅力とは?
皆さん、こんにちは! 投資に興味はあるけれど、何から手をつけていいか分からない…という方も多いのではないでしょうか。今回は、私たちの身近な存在でありながら、投資テーマとしても注目される「地方銀行」について、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。

1. 地方銀行ってそもそも何?
地方銀行とは、特定の地域を拠点に預金や融資などの金融サービスを提供している銀行のことです。私たちの生活に密着しており、個人のお客様への住宅ローンや、地域の中小企業への事業融資など、その地域経済の発展に欠かせない役割を担っています。
では、よく比較されるメガバンク(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行など)と地方銀行は何が違うのでしょうか?
メガバンクとの比較
項目 | 地方銀行 | メガバンク |
拠点 | 特定の地域(都道府県内が中心) | 全国、および海外にも多数の拠点 |
顧客層 | 地域住民、地域の中小企業 | 全国の大企業、個人、多国籍企業 |
事業規模 | 比較的コンパクト | 巨大 |
サービス | 地域密着型のきめ細やかなサービス | 幅広い金融商品・サービス、大規模な融資も対応 |
地方銀行の強みと弱み
【強み】
- 地域密着型サービス:
長年にわたり培われた地域との信頼関係が最大の強みです。地域住民や中小企業のニーズを深く理解し、きめ細やかなコンサルティングや柔軟な融資判断が可能です。これは、全国画一的なサービスを提供するメガバンクには真似できない部分です。
- 地方創生への貢献
地域経済の活性化に直接的に貢献することで、社会的な存在意義が高まります。自治体や商工会議所などとの連携も密で、地域特有の課題解決に取り組んでいます。
- 顧客基盤の安定性
地域に根差しているため、顧客の離反が比較的少なく、安定した預金基盤を持つことが多いです。
【弱み】
- 人口減少・高齢化の影響
事業の基盤である地域の人口減少や高齢化は、顧客減少や預金残高の伸び悩み、融資先の減少に直結する大きな課題です。
- 金利競争の激化
低金利環境が続けば、貸出金利で収益を上げることが難しくなり、他の金融機関との金利競争も激化します。
- 人材確保の難しさ
都市部に比べて、優秀なIT人材や金融専門家を確保するのが難しい場合があります。
- システム投資の負担
FinTechの進展やDX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性が高まる中、大規模なシステム投資が経営を圧迫する可能性があります。
今、地方銀行が抱える課題
現在、地方銀行は以下のような多岐にわたる課題に直面しています。
- 収益力の低迷
長らく続いた低金利政策により、預金と貸出の金利差(利ザヤ)が縮小し、本業の収益が伸び悩んでいます。手数料ビジネスや資産運用ビジネスの強化が求められています。
- デジタル化への対応
オンラインバンキングやスマホ決済の普及により、顧客の金融サービス利用形態が変化しています。これに対応するため、IT投資やデジタル人材の育成が急務となっていますが、投資負担は小さくありません。
- 事業承継問題
地域の中小企業の経営者の高齢化が進み、後継者不足が深刻化しています。地方銀行は、M&Aのマッチングや事業承継コンサルティングを通じて、この課題解決に貢献する役割を期待されています。
- 地域経済の構造変化
地域の基幹産業の衰退や、新たな産業の創出の遅れは、地方銀行の融資先の減少や不良債権増加のリスクを高めます。
外部環境からの追い風
しかし、課題ばかりではありません。地方銀行を取り巻く外部環境には、追い風となり得る要素も存在します。
- 金利正常化の動き
日本銀行の金融政策が転換期を迎え、長らく続いたマイナス金利政策が解除されました。今後、本格的に金利が上昇する局面に入れば、銀行の利ザヤが改善し、収益力向上の大きな要因となります。これは、地方銀行にとって待望の追い風です。
- PBR(株価純資産倍率)1倍割れ改善への圧力
東京証券取引所は、PBR1倍割れの企業に対して、企業価値向上に向けた具体的な取り組みを開示するよう強く求めています。多くの地方銀行がPBR1倍を割れており、今後、株主還元強化や事業再編、非効率な事業の見直しなど、株価を意識した経営改善が加速する可能性があります。
- 政府の地方創生政策
政府は、地方経済の活性化に力を入れており、地方銀行は地域金融機関としてその中核を担うことが期待されています。補助金制度や税制優遇など、地方創生を後押しする政策は、間接的に地方銀行のビジネスチャンスを拡大させる可能性があります。
- 地域ネットワークの価値再評価
コロナ禍を経て、サプライチェーンの多様化や地産地消の動きが加速しています。地方銀行が持つ地域内の強固なネットワークは、新たなビジネスモデルの創出や地域連携を促進する上で、今後さらに価値が見直される可能性があります。
このように、地方銀行は多くの課題に直面しながらも、外部環境の変化を捉え、自らの強みを活かすことで、新たな成長への道を切り拓こうとしています。
2. 解決できる社会課題
地方銀行は、地域社会において非常に重要な社会課題の解決に貢献しています。
- 地域経済の活性化
中小企業への融資を通じて、地域の雇用創出や産業育成を支援します。また、地方自治体との連携により、地域インフラの整備や観光振興などにも貢献しています。
- 高齢化社会への対応
高齢者向けの金融商品やサービスを提供することで、資産形成や相続に関する悩みをサポートし、高齢者の安心な生活を支えます。
- 事業承継問題の解決
後継者不足に悩む中小企業の事業承継を支援することで、地域経済の活力を維持し、廃業による技術や雇用の喪失を防ぎます。
3. テーマの恩恵
このテーマに投資することで、以下のような利益が期待できます。
- 投資家
地方銀行の株価上昇によるキャピタルゲインや、配当金によるインカムゲインを得る可能性があります。特に、PBR1倍割れ改善に向けた取り組みが進めば、株価の上昇余地は大きいと考えられます。
- 地方銀行
経営統合や業務提携により、経営効率が向上し、収益力が高まります。また、地域での存在感を高め、より多くの顧客を獲得できる可能性があります。
- 地域住民・企業
地方銀行が活性化することで、地域経済がより潤い、質の高い金融サービスを享受できるようになります。地元企業は融資を受けやすくなり、事業拡大や新たな挑戦が可能になります。
4. 現在の市場規模
残念ながら、「地方銀行市場」という主語で明確に市場規模を一つの数値で示すことは難しいです。なぜなら、地方銀行は各道府県を拠点とする独立した金融機関であり、会員全体としての統一的な規模概念(たとえば時価総額や営業区域ごとの預貸出残高の総計など)を持っているわけではないためです。
とはいえ、全国地方銀行協会の2025年6月18日公表「2024年度決算の概要」によると、地方銀行正会員61行(2025年1月時点)の国内店舗ベースにおける預金残高は約341兆円、貸出残高は約257兆円となっており、それぞれ前年同期比で預金+1.2%(+約3兆円)、貸出+3.7%(+約9兆円)の伸びを示しています(参考)。
5. テーマの関連株を考える際のポイント
最新の一覧は株探にあります。
地方銀行関連株に投資を検討する際に、チェックすべきポイントをいくつかご紹介します。
- 経営統合・再編の可能性
合併や提携など、業界再編の動きがある銀行は、経営効率化や収益拡大が期待できるため注目です。
- PBR1倍割れ改善への積極性
株主還元策(増配、自社株買いなど)や、不採算事業の整理など、PBR1倍割れ改善に積極的に取り組む姿勢が見られる銀行は、株価上昇の期待が高まります。
- 地域経済の成長性
その銀行が事業展開している地域の経済が今後、成長が見込めるかどうかは重要な要素です。人口動態や主要産業の動向などを確認しましょう。
- 不良債権比率
不良債権が少ない銀行は、健全な経営を行っている証拠であり、安心して投資できる可能性が高いです。
- デジタル化への取り組み
フィンテックの進化に対応し、デジタルサービスの導入や効率化を進めている銀行は、将来性が期待できます。
6. まとめ
地方銀行は、地域社会を支える重要な存在であり、その経営環境は近年大きく変化しています。金利上昇期待や業界再編の動き、PBR1倍割れ改善への取り組みなど、投資テーマとしても非常に魅力的な要素を秘めています。
投資初心者の方でも、まずはご自身の身近な地方銀行に目を向けて、その取り組みや地域への貢献度などを調べてみることから始めてみてはいかがでしょうか。情報収集をしっかり行い、ご自身に合った投資判断をしてくださいね。
その他
テーマ株の説明
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投資実績について
確定利益である配当・分配金も2024年はおかげさまで709万円となり
2024年末の資産増(前年対比):+1,386万円(+48%)となりました。
\毎月の投資収益(2024年)/

\総資産(2024年末)/

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