アメリカの経済ニュースを見ていると、「個人消費が好調」とか「消費が減速」といった言葉をよく耳にしますよね。
実は、この「個人消費」、アメリカのGDP(国内総生産)の約7割を占める、とんでもなく重要な存在なんです。
「え、そんなに?」と思った方もいるかもしれません。
今回は、このアメリカの個人消費が「何に」「どれくらい」使われているのか、そしてそれがアメリカ経済や世界のマーケットにどんな影響を与えるのかを、簡単にご紹介したいと思います。
個人消費、何に使われているの?
アメリカの個人消費(Personal Consumption Expenditures: PCEと呼ばれます)は、大きく分けて「サービス」と「モノ(財)」に分かれます。
そして、この「サービス」への支出が、個人消費全体の多くの割合を占めているのが特徴です。
例えば、直近のデータ(例えば2023年など)を見ると、個人消費全体の約3分の2がサービスへの支出でした。
- 医療費
- 住宅関連費(家賃など)
- 交通費
- 娯楽・レジャー費(外食、旅行、映画など)
- 金融サービス
- 教育費
…など、形のないものにお金を払うイメージです。特に医療費や住宅関連費の割合が大きい傾向があります。
こちらはさらに「耐久消費財」と「非耐久消費財」に分かれます。
- 耐久消費財
長く使えるもの(自動車、家具、電化製品など)。景気によって支出が大きく変動しやすいです。 - 非耐久消費財
すぐになくなるもの(食料品、衣料品、ガソリンなど)。生活に密着しているので、比較的安定した支出です。
具体的な内訳の割合は年によって多少変動しますが、大まかに言うと
サービス > 非耐久消費財 > 耐久消費財
の順で支出が多いことが多いです。
3ヶ月間の個人消費の内訳(年率ベース)
2024年第4四半期(10–12月の3ヶ月間)のPCE概要
1. 個人消費支出総額
- 約20.3兆ドル
2. 物品支出(Goods)
3. サービス支出(Services)
- 合計:約13.9兆ドル/68.6% FRED
個人消費はなぜ増えたり減ったりするの?
個人消費の動向は、様々な要因に影響されます。主なものをいくつかご紹介します。
- 所得の増減:
- これは当たり前ですが、お給料が増えれば消費に回せるお金が増えますし、減れば財布の紐が固くなります。雇用情勢が良いか悪いか、賃金が上がっているかどうかが大きく影響します。
- 消費者信頼感:
- 「将来の生活は大丈夫かな?」「景気は良くなりそうかな?」といった、消費者の心理的な安心感も重要です。将来への不安が強いと、たとえ所得があっても節約しようという気持ちになります。
- 金利の動向:
- 住宅ローンや自動車ローンなど、大きな買い物は金利に影響されます。金利が低いとローンを組みやすくなり、消費を後押しします。逆に金利が高いと、借金してまで買おうという気持ちになりにくくなります。
- 資産価格の変動:
- 株や不動産の価格が上がると、「なんだかお金持ちになった気がする!」という気分になり、消費が増えることがあります(資産効果と呼ばれます)。逆に、価格が下がると気分が落ち込み、消費を控えることがあります。
- 政府の政策:
- 過去には、不況時に政府が国民に直接給付金を配るなどの政策を行いました。こうした政策も、一時的に個人消費を大きく押し上げる効果があります。
個人消費が株価に与える影響
アメリカの個人消費は、企業の売上や利益に直結します。
- STEP1企業のモノやサービスがたくさん売れる 👍️
- STEP2企業の業績が良くなる😆
- STEP3📈株価が上がる要因になる
- STEP1企業のモノやサービスが売れなくなる
- STEP2企業の業績が悪化する懸念😭
- STEP3📉株価が下がる要因になる
このように、個人消費の動向は、個別企業の株価だけでなく、アメリカ市場全体の株価の方向性を占う上でも非常に重要な指標とされています。
もちろん、株価は金利の動向や企業の将来性、世界の情勢など、様々な要因で動きます。しかし、アメリカ経済の約7割を占める個人消費の力強さは、常に注目しておくべきポイントと言えるでしょう。
まとめ
アメリカの個人消費は、その規模とGDPに占める割合の大きさから、アメリカ経済、ひいては世界経済や金融市場に多大な影響力を持っています。
その内訳はサービス支出が中心であり、所得や心理、金利など様々な要因で変動します。そして、その変動は企業の業績を通じて株価にも大きな影響を与えます。
次にアメリカの経済ニュースで「個人消費」という言葉を見かけたら、「あ、これはアメリカ経済の約7割を占める、とっても大事な指標なんだな」と思い出してみてください。経済の動きが少し面白く感じられるかもしれませんね。
いかがでしたでしょうか? このブログが、アメリカの個人消費について理解する一助となれば幸いです。
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