前回の記事では、
「ゲーム理論とは何か」について解説しました。
ゲーム理論は、
相場を当てる魔法の理論ではなく、
「相手がいる世界で、どう意思決定するか」
を整理するための考え方でした。
今回はその中でも、
最も基本で、最も重要な3つの要素を解説します。
それが、
✅ プレイヤー
✅ 戦略
✅ 結果(利得)
です。
この3つを理解するだけで、
投資の見え方が大きく変わります。

ゲーム理論は「この3つ」だけ押さえればいい
ゲーム理論というと、
複雑な数式や理論を想像しがちですが、
投資に使う上では次の3つだけで十分です。
- 誰が参加しているのか(プレイヤー)
- どんな行動を選べるのか(戦略)
- その結果、何を得て何を失うのか(利得)
この順番で見ていきましょう。
プレイヤーとは何か
プレイヤー=意思決定をする人
ゲーム理論におけるプレイヤーとは、
自分で判断し、行動を選ぶ存在のことです。
投資で言えば、プレイヤーは次のように分けられます。
- 個人投資家
- 機関投資家
- 短期トレーダー
- 長期投資家
- 大口・アルゴリズム取引
重要なのは、
全員が同じ考え方をしているわけではない
という点です。
自分も「ただの一人のプレイヤー」
初心者がよく陥る誤解があります。
「市場」
「相場」
「株価」
これらを、
自分とは別の巨大な存在として見てしまうことです。
ですが実際には、
市場とはプレイヤーの集合体です。
あなたもその中の、
一人のプレイヤーに過ぎません。
この認識を持つことが、
ゲーム理論のスタート地点です。
戦略とは何か
戦略=取りうる行動の選択肢
戦略とは、
プレイヤーが選べる行動のことです。
投資で言えば、とてもシンプルです。
- 買う
- 売る
- 何もしない
この3つだけでも、立派な戦略です。
「何もしない」も重要な戦略
初心者ほど、
「何かしなければいけない」
と感じがちです。
ですが、ゲーム理論では、
何もしない=明確な戦略
です。
- 不利だと感じたら入らない
- 情報が出揃うまで待つ
- 流れが読めないなら様子見
これも、
他のプレイヤーを見たうえでの意思決定です。
結果(利得)とは何か
利得=お金だけではない
ゲーム理論でいう「結果」や「利得」は、
単なる利益・損失だけを指しません。
投資では、次のようなものも利得に含まれます。
- 利益を得た満足感
- 損切りできた安心感
- 逃したチャンスへの後悔
- 含み損を抱えるストレス
つまり、
人は必ずしも「最大利益」だけを求めて動いていない
ということです。
なぜ非合理な行動が起きるのか
- 損切りできない
- 利益が出るとすぐ利確する
- 含み損は見ないふりをする
これらは一見、非合理に見えます。
しかし、
「精神的な苦痛を避けたい」
という利得を考えると、
合理的な行動とも言えます。
ゲーム理論では、
こうした人間らしい行動も前提にします。
この3つをセットで考えると何が見えるか
プレイヤー・戦略・利得をセットで考えると、
次のような視点が持てるようになります。
- 今、この銘柄に参加しているのは誰か
- その人たちは、どんな戦略を取りやすいか
- その結果、どんな行動が起きやすいか
これは、
チャートや指標を一段深く読むための土台になります。
初心者がまず意識すべきポイント
最初から完璧に考える必要はありません。
まずは、次の問いを持つだけで十分です。
- 今の相場には、どんなプレイヤーが多そうか
- 自分はどのプレイヤーなのか
- 自分の戦略は、今の相場に合っているか
これだけでも、
感情的なトレードは確実に減っていきます。
まとめ|投資は「人が参加するゲーム」
投資を、
単なる数字やチャートの世界として見ると、
必ずどこかで行き詰まります。
- 誰が参加しているのか
- どんな選択肢があるのか
- その結果、何を得たいのか
この3点を意識するだけで、
相場は人が動かしているゲームとして見えてきます。
次回は、
「利得を最大化しようとすると、なぜうまくいかないのか」
というテーマから、
有名な「囚人のジレンマ」に入っていきます。

その他
ゲーム理論の解説まとめ
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