お金が勝手に増える!?「マネーマルチプライヤー」を金融初心者でもわかるように解説!💰✨

経済:基礎知識

皆さん、こんにちは!投資を始めようと思ったものの、「金融の専門用語が難しすぎる!」と感じていませんか?

今回は、銀行の仕組みを知る上で非常に重要な「マネーマルチプライヤー(信用乗数)」について、難しい計算なしで、シンプルに解説していきます。

これを読めば、「へぇ、世の中のお金ってこうやって増えていくんだ!」とスッキリ理解できるはずです。


1.マネーマルチプライヤーって何?(超シンプルな定義)

結論から言うと、マネーマルチプライヤーとは、

銀行への最初の預金が、世の中全体の「お金の量」を何倍にも大きくする効果のこと。

日本語では「信用乗数」とも呼ばれます。

「銀行にお金を入れると、そのお金が魔法のように増えて世の中に広がる」とイメージしてください。

ここで増える「お金」とは、皆さんが持っているお札(現金)ではなく、銀行の「預金」という形のお金(通帳に記載されている数字)が中心です。


2.なぜお金が「増える」の?連鎖する貸し出しの仕組み

なぜ預金が何倍にも増えるのか? そのカギは、中央銀行(日本では日本銀行、略して日銀)が決める「ルール」と、銀行の「ビジネス」にあります。

🔑 キーワード:「預金準備率」

銀行は、皆さんから預かったお金の全てを金庫に保管しているわけではありません。日銀のルールで、預金の一部だけを必ず手元に残す義務があります。この残しておくべき割合を**「預金準備率」**と言います。

この預金準備率こそが、お金が増える仕組みのスタート地点です。

💡 具体例で見てみよう!

仮に預金準備率が10%だと仮定して、あなたの10万円の預金がどう増えていくか見てみましょう。

ステップ登場人物・銀行現金の動き預金準備貸し出せる金額
STEP 1あなた → A銀行10万円を預金1万円 (10%)9万円
STEP 2A銀行 → 田中さん9万円を貸し出し
STEP 3田中さん → B銀行9万円を預金9千円 (10%)8.1万円
STEP 4B銀行 → 山田さん8.1万円を貸し出し

【解説】

  1. A銀行は、あなたから預かった10万円のうち、ルールに従い1万円(10%)だけを手元に残し、残りの9万円を田中さんに貸し出します。
  2. 田中さんがこの9万円をB銀行に預金すると、**世の中の預金総額はすでに19万円(10万 + 9万)**になっています!
  3. B銀行は、9万円のうち9千円(10%)を残し、残りの8.1万円を山田さんに貸し出します。
  4. この連鎖が続くことで、最初の10万円から始まったお金の流れが、最終的には**「預金準備率の逆数」**の金額まで膨れ上がるのです。

このように、銀行が預かったお金を「貸し出し(融資)」に回し、その貸し出されたお金が「新たな預金」を生む連鎖こそが、マネーマルチプライヤーの正体であり、信用創造(しんようそうぞう)と呼ばれる銀行の重要な役割です。


3.マネーマルチプライヤーの計算式

この「何倍になるか」を示す倍率が、マネーマルチプライヤーの値です。計算はとてもシンプルです。

先ほどの例(預金準備率が10%)に当てはめてみましょう。

1 ÷ 0.1 = 10倍

つまり、最初の10万円の預金は、この連鎖によって理論上、世の中に100万円(10万円 × 10倍)の預金総額を生み出す可能性がある、ということです。


4.なぜマネーマルチプライヤーが大切なの?

この仕組みは、私たち投資家にとって、そして世の中の経済にとって非常に重要です。

🚨 1.中央銀行(日銀)の経済コントロール

日銀などの中央銀行は、この「預金準備率」の数字を上げたり下げたりすることで、世の中の**お金の量(マネーサプライ)**をコントロールしています。

  • 景気が良すぎる(過熱気味)とき
    準備率を上げると、銀行が貸し出せるお金が減り、お金の増え方が抑えられます。
     
  • 景気が悪い(冷え込んでいる)とき
    準備率を下げると、銀行が貸し出せるお金が増え、お金の増え方が促進されます。
     

これは金融政策の主要なツールの一つです。

🚨 2.投資家が知っておくべきこと

マネーマルチプライヤーの動きは、世の中に出回るお金の量(流動性)と密接に関わっています。お金の量が増えすぎると、インフレ(物価の上昇)を引き起こす要因の一つになります。

投資をする上で、「世の中のお金の流れがどうなっているか」を理解する上で、この仕組みは基本のキとなる知識なのです。


まとめ

  • マネーマルチプライヤーとは、銀行への最初の預金が、貸し出しの連鎖によって世の中全体のお金の量を何倍にも増やす効果のこと。
     
  • その倍率を決めるカギは、中央銀行が決める「預金準備率」にある。
     
  • この仕組みは、中央銀行が金融政策を通じて景気をコントロールするための基本ツールになっている。

金融知識は、知ると経済ニュースが面白くなるパズルのようなものです。難しく考えず、一つずつ知識のピースを埋めていきましょう!

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