日本の株式市場33業種:電気機器 ― 私たちの生活を支える技術の最前線
日本の株式市場には、多種多様な企業がひしめき合い、私たちの生活や経済を支えています。その中でも「電気機器」業種は、私たちの身の回りにあふれる家電製品から、産業を支える高度な電子部品まで、幅広い技術と製品を提供する重要な存在です。
今回は、この「電気機器」業種について、その事業内容から市場規模、株価の変動要因まで、投資家の皆さんが知っておきたいポイントを分かりやすく解説していきます。

電気機器業種とは?どんな事業があるの?
「電気機器」業種は、その名の通り、電気を動力源とする様々な機器を製造・販売する企業が集まる業種です。具体的には、以下のような事業が挙げられます。
- 家電製品
テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、調理家電など、私たちが普段使う電化製品全般。
- 情報通信機器
スマートフォン、パソコン、タブレット、通信機器など。
- 電子部品・半導体
各種電子機器に組み込まれるLSI、センサー、コネクタ、液晶パネルなど。
- 産業用電気機器
工場の生産ラインで使用されるFA機器(ファクトリーオートメーション)、ロボット、モーター、計測機器など。
- 重電機器
発電所や送電網で使用されるタービン、変圧器、開閉器など。
このように、私たちの家庭から工場、社会インフラまで、あらゆる場所で電気機器が活躍していることがわかります。
電気機器業種の課題とは?
非常に重要な業種である一方、電気機器業種も様々な課題を抱えています。
- 激しい国際競争
特に家電製品や一部の電子部品では、新興国企業の台頭により価格競争が激化しています。
- 技術革新の加速
新しい技術が次々と生まれ、製品のライフサイクルが短くなっています。常に最新の技術を取り入れ、開発競争に勝ち残る必要があります。
- 部品調達リスク
半導体不足など、特定の部品の供給が滞ると、製品の生産に大きな影響が出ることがあります。
- 環境規制への対応
省エネルギー化やリサイクルへの対応など、環境に対する意識の高まりが、製品開発や生産プロセスに影響を与えています。
- サプライチェーンの強靭化
自然災害や地政学リスクなど、予測不能な事態にも対応できるサプライチェーンの構築が求められています。
市場規模はどれくらい?
電気機器業種の市場規模は非常に大きく、経済全体に与える影響も甚大です。一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)のデータによれば、2023年の電子情報産業の世界生産額は3兆3,826億ドル(約468兆円)と見込まれています。これは、電気機器業種の中核をなす電子情報産業の規模を示すものであり、この業種の巨大さが伺えます。ただし、個別の製品分野によって市場規模は大きく異なりますのでご留意ください
株価の変動イベントと影響
電気機器業種の株価は、様々なイベントによって大きく変動します。
- 上昇要因:
- 新製品のヒット
革新的な技術やデザインの製品が市場に投入され、大ヒットすると株価は大きく上昇します。
- 半導体需要の増加
AI、IoT、5Gなどの普及により半導体需要が高まると、関連企業の株価が上昇します。
- グローバル経済の成長
世界経済の成長は、企業の設備投資や個人消費を喚起し、電気機器の需要増につながります。
- 円安
輸出比率の高い企業にとっては、円安は収益増加に寄与し、株価を押し上げる要因となります。
- 新製品のヒット
- 下落要因:
- 競争激化と価格下落
新興企業の参入や過剰生産などにより、製品の価格競争が激化すると利益率が低下し、株価が下落します。
- 部品供給の滞り
半導体不足や特定部品の供給問題が発生すると、生産計画に支障をきたし、株価に悪影響を与えます。
- 景気後退
世界経済の減速や景気後退は、企業の設備投資意欲や個人消費を冷え込ませ、電気機器の需要減少につながります。
- 円高
輸出企業にとっては、円高は収益を圧迫する要因となり、株価下落につながることがあります。
- 競争激化と価格下落
株価は景気への影響を受けやすいか?
はい、電気機器業種の株価は景気変動の影響を非常に受けやすいと言えます。
その理由は、電気機器の多くが企業の設備投資や個人の消費に深く関連しているためです。景気が良くなれば、企業は生産能力を増強するために設備投資を増やし、個人も高価な家電製品を買い求めるようになります。反対に景気が悪くなれば、企業は投資を控え、個人消費も落ち込むため、電気機器の需要は減少します。
特に、BtoB(企業間取引)向けの産業用電気機器や電子部品は、企業の設備投資動向に大きく左右されます。また、BtoC(消費者向け)の家電製品も、所得の増減や将来への不安といった個人消費マインドに直結するため、景気の影響を強く受けます。
株価連動しやすい他業種
電気機器業種と株価連動しやすい業種はいくつかあります。
- 半導体
電気機器に不可欠な半導体を製造する業種は、電気機器業種と密接な関係にあります。特に、半導体需要の高まりは、電気機器メーカーの生産活動を活発化させます。
- 機械
工場設備やロボットなどを製造する機械業種は、産業用電気機器と連携が深く、企業の設備投資動向を共有することが多いです。
- 情報・通信
スマートフォンやPCなどの情報通信機器の進化は、情報・通信サービス業種の発展と相互に影響し合います。
- 自動車
近年、自動車のEV化や自動運転技術の進展により、車載用の電子部品や半導体の需要が急増しており、自動車業種との連動性が高まっています。
政策への影響はどのようなものがあるか?
政策も電気機器業種に大きな影響を与えます。
- 経済政策
景気刺激策や減税などは、企業の設備投資や個人消費を後押しし、電気機器の需要を喚起します。
- 産業政策
半導体産業への支援策や、特定の技術開発への補助金などは、関連企業の成長を促します。
- 環境政策
省エネルギー化を促進する規制や、再生可能エネルギー関連の政策は、省エネ家電や電力制御機
器などの需要を創出します。
- 貿易政策
関税の変更や貿易協定は、輸出入に影響を与え、企業の収益に直結します。
- 技術標準の策定
通信規格や製品の安全基準など、国際的な技術標準の策定は、製品開発の方向性や市場参入に影響を与えます。
輸出入の影響について
電気機器業種は、日本の基幹産業の一つであり、多くの企業がグローバルに事業を展開しているため、輸出入の影響を大きく受けます。
- 輸出: 日本の電気機器メーカーは、高品質な製品や技術を世界に輸出することで収益を上げています。特に、電子部品や産業用電気機器は、海外の製造業で広く使用されています。円安は輸出企業の競争力を高め、収益を押し上げる要因となります。
- 輸入: 一方で、電気機器の製造に必要な原材料や部品の一部は海外からの輸入に頼っています。そのため、輸入価格の変動(例えば、原油価格の高騰や部品不足)は、生産コストに影響を与えます。また、海外の競合製品の輸入増加も、国内市場の競争を激化させる可能性があります。
まとめ
電気機器業種は、私たちの生活や産業に不可欠な技術と製品を提供し、日本の経済を牽引する重要な存在です。技術革新のスピードが速く、国際競争が激しい一方で、IoT、AI、脱炭素などの新たな潮流は、この業種にさらなる成長機会をもたらしています。
投資を検討される際には、個別の企業の技術力、グローバル戦略、サプライチェーンのリスク管理体制などをしっかりと見極めることが重要です。
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