【投資初心者向け】防衛関連株って何?今なぜ注目されているの?
皆さん、こんにちは!投資を始めたばかりの皆さんにとって、どんな株を選んだら良いのか、何に注目すれば良いのか、悩むことも多いのではないでしょうか?
今回は、株式市場でたびたび話題になる「テーマ株」の中から、特に「防衛」に焦点を当てて、その魅力と今後の可能性について分かりやすく解説していきます。

防衛関連株ってそもそも何?
防衛関連株とは、その名の通り、国の防衛や安全保障に関連する事業を展開している企業の株式のことを指します。具体的には、
- 武器や兵器の開発・製造(ミサイル、戦闘機、艦船など)
- 防衛装備品の供給(通信機器、レーダー、装甲車両など)
- サイバーセキュリティ関連技術の提供
- インフラの警備・監視システム
など、多岐にわたる分野の企業が含まれます。私たちの安全な暮らしを守るために、目に見えないところで重要な役割を担っている企業群、と考えるとイメージしやすいかもしれませんね。
【深掘り解説】日本の防衛産業って何?私たちの暮らしとどう繋がってるの?
先ほど、防衛関連株について「国の防衛や安全保障に関連する事業を展開している企業の株式」とご説明しました。でも、「日本ってあんまり武器とか作ってるイメージないんだけど…」「私たちの生活とどう関係あるの?」と感じた方もいるかもしれませんね。
実は、日本の防衛産業は、私たちの想像以上に多岐にわたる技術と製品で、日本の安全保障を支えています。
日本の防衛産業の「顔」とは?
日本の防衛産業は、大きく分けて以下の3つの分野で構成されています。
- 完成品メーカー
戦闘機、艦船、戦車、ミサイルといった、自衛隊が使用する主要な装備品を製造する企業です。これらは「兵器」として認識されやすいものですが、実は非常に高度な技術の結晶です。
- 部品・素材メーカー
完成品に組み込まれる様々な部品や素材を供給する企業です。例えば、航空機に使われる特殊な合金、電子機器の精密部品、高性能なセンサーなど、目立たないながらも極めて重要な役割を担っています。
- システム・サービスプロバイダー
防衛システム全体のネットワーク構築、サイバーセキュリティ対策、訓練シミュレーターの開発、情報解析サービスなど、無形の技術やサービスを提供する企業です。
これらの企業が連携し、日本の防衛力を支える「サプライチェーン」を形成しているのです。
日本の防衛産業が「何に」貢献しているのか? 具体例で見てみよう!
では、具体的に日本の防衛産業がどのような形で日本の安全に貢献しているのか、いくつか例を挙げながら見ていきましょう。
1. 空を守る「航空機・ミサイル」
- 完成機(例:F-2戦闘機、P-1哨戒機):
- 貢献:
日本の領空を侵犯から守り、周辺海域の監視を行うことで、国の防衛の最前線を担っています。特にP-1哨戒機は、広大な日本の海域で潜水艦などの不審な動きを警戒する「海の目」として活躍しています。 - 日本の技術:
F-2戦闘機は日米共同開発ですが、日本の独自技術も多数盛り込まれています。P-1哨戒機は、世界でも数少ない純国産のジェット哨戒機であり、その高性能なレーダーや音響探知能力は世界トップクラスです。三菱重工業や川崎重工業などが主要な役割を担っています。
- 貢献:
- ミサイル技術:
- 貢献:
敵の攻撃を阻止したり、不審な航空機や艦船を遠距離から排除したりするための重要な抑止力となります。 - 日本の技術:
精密誘導技術、高性能な推進システムなど、日本の先端技術が活用されています。三菱電機などが手掛けています。
- 貢献:
2. 海を守る「艦船・潜水艦」
- 護衛艦(例:もがみ型護衛艦、まや型護衛艦):
- 貢献:
日本のシーレーン(海上交通路)の安全を確保し、不審船への対処や災害派遣など、多岐にわたる任務を遂行します。 - 日本の技術:
最新鋭のステルス技術や高度な情報処理システムが導入されており、三菱重工業やジャパン マリンユナイテッドなどが建造しています。
- 貢献:
- 潜水艦(例:たいげい型潜水艦):
- 貢献:
水面下で秘密裏に活動し、情報収集や敵潜水艦の警戒など、日本の海洋防衛において極めて重要な「目に見えない抑止力」となります。 - 日本の技術:
世界トップクラスの静粛性や潜航能力を誇り、高い技術力が求められます。川崎重工業や三菱重工業などが建造しています。
- 貢献:
3. 陸を守る「車両・火砲」
- 戦車・装甲車(例:10式戦車、16式機動戦闘車):
- 貢献:
陸上における防衛の要として、上陸してくる敵の阻止や国内の治安維持、災害時の支援活動などに使用されます。 - 日本の技術:
10式戦車は、世界でも有数の高性能とコンパクトさを両立した戦車であり、高度な情報共有システムやC4I(指揮・統制・通信・コンピュータ・情報)機能が特徴です。小松製作所や三菱重工業などが手掛けています。
- 貢献:
4. 目に見えない「情報・通信・サイバー」
- レーダー・通信システム:
- 貢献:
航空機や艦船の位置を正確に把握し、敵の動きを察知するための「目」となります。また、自衛隊員間の迅速な情報共有にも不可欠です。 - 日本の技術:
高性能な半導体技術やアンテナ技術などが駆使されており、NECや三菱電機などが開発・製造しています。
- 貢献:
- サイバーセキュリティ:
- 貢献:
現代の戦争は、物理的な攻撃だけでなく、サイバー空間での攻撃も含まれます。国の重要インフラや防衛システムへのサイバー攻撃を防ぎ、情報漏洩や機能停止を防ぐことは、国家の安全保障上、極めて重要です。 - 日本の技術:
富士通やNECといったICT大手企業が、防衛省向けに高度なサイバーセキュリティソリューションを提供し、サイバー空間での防衛力を強化しています。これは、民間のサイバーセキュリティ技術が転用されるケースも多く、技術の汎用性が高い分野です。
- 貢献:
私たちの暮らしとの繋がり
これらの防衛産業の活動は、単に「自衛隊の装備品を作る」だけに留まりません。
- 雇用創出
高度な技術力を要する製造業であるため、多くの研究者、技術者、熟練工の雇用を生み出しています。
- 技術の波及効果
防衛産業で培われた先端技術(例:高性能素材、精密加工、情報通信技術、AI技術)は、民間の航空宇宙産業、自動車産業、医療機器、IT産業など、様々な分野に応用され、日本の産業全体の技術力向上に貢献しています。例えば、航空機エンジンの技術が新幹線車両に応用されたり、レーダー技術が気象観測に活用されたりといった例もあります。
- 国際貢献
日本製の装備品や技術が、同盟国や友好国の防衛力向上に貢献することで、国際社会の安定にも寄与する可能性があります(防衛装備移転三原則の下での運用)。
このように、日本の防衛産業は、国の安全保障を直接的に支えるだけでなく、日本の経済、技術、社会全体に多大な貢献をしているのです。防衛関連株に投資するということは、こうした日本の「底力」を支える企業に投資する、という側面も持っていると言えるでしょう。
なぜ今、「防衛」が熱いテーマなのか?
防衛関連株が近年、特に注目を集めているのにはいくつかの理由があります。
- 国際情勢の不安定化
世界中で地政学的なリスクが高まっており、紛争や地域間の緊張が続いています。これにより、各国が自国の防衛力強化に力を入れる動きが加速しています。
- 防衛予算の増加
上記の国際情勢を受けて、多くの国で防衛予算の増額が決定・検討されています。日本でも、防衛費の大幅な増額が発表され、これが関連企業の業績を押し上げる要因になると期待されています。
- 技術革新と新たな脅威
サイバー攻撃や宇宙空間での安全保障など、新たな脅威が台頭しています。これに対応するためには、AI(人工知能)や量子技術など、最先端技術を活用した防衛システムが不可欠となり、研究開発への投資が活発化しています。
これらの要因が重なり、「防衛」は単なる武器製造だけでなく、ハイテク技術やサイバーセキュリティといった幅広い分野を巻き込む、非常に大きなテーマとして認識されるようになっています。
防衛テーマが解決できる社会課題
防衛関連企業は、私たちの社会において非常に重要な課題を解決する役割を担っています。
- 国家の安全保障の確保
外国からの侵略やテロ攻撃などから、国民の生命と財産、そして国の領土を守るという、国家の根幹をなす役割を果たしています。
- 災害時の支援
自衛隊は、地震や台風といった自然災害が発生した際に、被災地の救援活動や復旧作業に積極的に参加します。その活動を支える装備品や技術は、防衛関連企業によって提供されています。
- 国際社会の安定への貢献
国際的な平和維持活動やPKO(国連平和維持活動)などに参加する際にも、防衛装備品や技術が活用され、国際社会の安定に貢献しています。
私たちの平和で安全な生活は、これらの企業の技術やサービスによって支えられている、と言っても過言ではありません。
防衛テーマを利用することで誰がどういう利益を得るのか?
このテーマに投資することで、どのような利益が期待できるのでしょうか?
- 投資家
防衛関連企業の業績が伸びれば、株価の上昇や配当金の増加が期待できます。特に、防衛費の増加が続く限り、安定した成長が見込まれる可能性があります。
- 防衛関連企業
国からの受注が増えたり、新しい技術が採用されたりすることで、売上や利益が向上します。これにより、研究開発への再投資が可能となり、さらなる技術革新につながります。
- 国・国民
強固な防衛力を持つことで、国際的な発言力が高まり、国民の安全が確保されます。また、防衛産業の発展は、新たな雇用の創出や技術力の向上にも貢献します。
このように、防衛テーマは、単なる企業の利益だけでなく、国家全体の安全と経済にも好影響を与える可能性を秘めています。
現在の市場規模と今後の見込み
世界の防衛市場は、近年着実に拡大しています。
ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、2023年の世界の軍事支出は過去最高の2兆4,430億ドル(約380兆円)に達し、前年比6.8%の実質増となりました。特にヨーロッパ、アジア、中東地域での増加が顕著です。
今後の市場については、サイバー防衛や宇宙領域、無人システムなどの新興分野の拡大が支えとなり、年平均5〜7%程度の成長が見込まれています(MarketsandMarkets等の調査より)。
防衛テーマの関連株
最新の一覧は株探にあります。
日本にも、防衛に関連する事業を手掛ける企業は多数あります。投資初心者の方は、まずは大手の企業から調べてみるのが良いでしょう。
主な関連企業(例):
- 三菱重工業 (7011)
戦闘機、護衛艦、ミサイルなど、多岐にわたる防衛装備品を手掛ける国内最大の防衛関連企業。
- 川崎重工業 (7012)
潜水艦、航空機、ガスタービンエンジンなどを製造。
- IHI (7013)
航空機エンジン、防衛関連の部品製造など。
- 富士通 (6702)
防衛システム、通信インフラ、サイバーセキュリティなど。
- NEC (6701)
防衛通信、レーダーシステム、サイバーセキュリティなど。
- 三菱電機 (6503)
レーダー、ミサイル誘導装置、通信機器など。
- 小松製作所 (6301)
装甲車両、地雷除去装置など。
これらの企業は、防衛以外の事業も手掛けているため、防衛部門が業績に与える影響の度合いは異なります。投資を検討する際は、企業の事業内容や財務状況をしっかりと調べることが重要です。
まとめ
「防衛」は、国際情勢の不安定化や技術革新を背景に、今後も成長が期待されるテーマです。国家の安全保障という重要な役割を担っており、社会課題の解決にも貢献しています。
投資は自己責任ですが、このテーマに興味を持たれた方は、ぜひ今回ご紹介した情報を参考に、さらに深く調べてみてください。未来の社会を支える企業への投資は、きっと新たな発見と学びをもたらしてくれるはずです!
その他
テーマ株の説明
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投資実績について
確定利益である配当・分配金も2024年はおかげさまで709万円となり
2024年末の資産増(前年対比):+1,386万円(+48%)となりました。
\毎月の投資収益(2024年)/

\総資産(2024年末)/

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